"減築"という発想


最近気になっているキーワードのひとつです。「げんちく」と読みます。
読んで字のごとく、増築の反対で建物を小さくする改築のことです。


特に子供が独立して夫婦だけになった世帯などが、
2階建てを平家のバリアフリー仕様にしたり、建付面積を減らして庭を大きくしたり、、、
と、ライフスタイルの変化に合わせたリフォームが多いようです。


形は様々ですが、少なくとも共通しているものは、
保守点検・修繕費の軽減、空調の効率化、通風・採光の改善、等々
のエコな発想のように思われます。


解体・新築と比べて、廃材の量も少なくて済みますし、
なんと言っても費用が安く済みます。
先日、テレビでドイツでの先進的な試みが紹介されていました。
5階建ての団地を3階建てに減らし、低層の環境に変え、
なおかつ横に長かった建物の間を抜いて、全ての住戸を角部屋にし、
光や風が入りやすい住まいに「減改築」していました。


まちを拡げるよりも、環境の質をあげたコンパクトなまちを目指しているのです。
結果、減り続けていた若年層の人口が増えはじめ、
まちに活気が戻ってきてるそうです。


日本のまちづくりにも参考になりますよね。


減築という字だけ見ると、マイナスなイメージがありますが、
実はとても前向きな環境にも優しい発想なのです。


これからよく耳にする言葉になりそうです。