エリアリノベーション

毎日の仕事の中で、様々な土地や建物に出会いますが、
その対象物件のまわりにも必要以上に目がいってしまいます。


本来なら、周囲の状況や境界の状況を確認すればよいだけなのに、
「おっ、隣のこの建物は古いけどリノベーションしたらおもしろそう、
一緒に開発できたら、お互いにこんなメリットがでるのになあ。」
とついつい勝手に妄想を膨らませてしまいます。


その物件だけを見て、余計なことを考えなければ、
もっと商売上手になれたのかもしれません。。。


でもどうしようもないです。性格ですし、病気みたいなものです。
自分の仕事の究極の目的が"まちづくり"だと思っていますので、
この仕事でどうしたらまちがよくなるだろう、まちが元気になるだろう、
と考えないわけにはいかないのです。


一件一件のリノベーションはもちろん大切ですが、
それが地域に波及していくような「エリアリノベーション」を
やっていきたいと思っています。


先日の日経新聞に「深化する都市開発」という記事があり、
東京や大阪の最新の再開発が紹介されていました。


グローバルな競争力が問われる都心部では、
都市開発の"深化"が問われている、という趣旨のもので、
再開発という従来の表現が使われていますが、
新しい発想により都市の魅力を向上させるという、
大規模版エリアリノベーションが行われているのだと感じました。


また、その記事で紹介されている事業者でもある、森ビルの歴史を
紹介した本を最近読みました。


出来上がるものが華やかですが、再開発を成し遂げてきた、
強い意志とその企業努力に感銘しました。


地域に根ざし長い時間をかけてプロジェクトを実現し、
まちのリノベーションに貢献してきたことは、
個々の事業には賛否あるのかもしれませんが、
その功績は歴史的に評価されるものだと思います。


こういうことをやる企業なり人なりがいるかいないかは、
実は都市にとって大きな問題のような気がします。


東京と岡山のような地方都市とでは、事業のあり方は異なるでしょうが、
エリアリノベーションが必要なことは間違いないです。


岡山でも特に中心部は、老朽化した建物や空き家や空き地が
あちこちに見られます。


どこをどうリノベーションしていけばよいか、
答えは一つではないですし、タイミングで変わってきます。


いずれにしても、まちの未来を考えると、
何らかの仕掛けが必要です。


どんなに小さくても、きっかけとなるリノベーションを仕掛け、
それが周囲に拡がっていくような動きを
地道に続けていくしかないのではないでしょうか。


今岡山のとある場所で、そういった企画をはじめています。
地主さんに提案が受け入れてもらえるか分かりませんが、
うまくいけば、その周辺にアメーバのように広げていって、
エリアをリノベーションしていきたいと思っています。


不動産屋が変われば、まちが変わる。
このモットーを胸にがんばっていきます。



(イシイ)



岡山市の不動産は有限会社バルプラン