"生活価値"に重点を置こう


不動産を購入するにあたって、その「資産価値」は、
誰しも気になる重要な判断要素の一つです。


資産価値とは、不動産の一般的な市場での流通価値を意味するので、
そのまま「評価額」と言い換えても間違いではないと思います。


いきなり結論じみた話になってしまいますが、
不動産の価値はその性格上、所有している間はあくまで想定の「評価」の価値であり、
実際には、売却できて現金になったときに初めて価値が確定するものだと、
私は考えています。


この評価上の価値の「含み益」に、国中が踊らされた結果が
いわゆるバブルだったんですよね。


そして、いまだにこの国には、その含み益を夢見るような
風潮が蔓延しているような気がしてなりません。


生涯そこで暮らすつもりで購入するのに、売るときのことを心配してしまう。
当たり前の心情ですが、何か本末転倒のような気もします。



想像しても答えの出ない「いくらで売れるか」の想定価値よりも、
目の前にあるそこでの暮らし、"生活価値"に重きを置くべきではないでしょうか。


経済原理に基づいて利回りというリターンを求める不動産ファンドとは違い、
私たちが住まいに投資する際のリターンは、
家を中心とした住環境であり、そこでの「生活」であるはずです。


もちろん何が一番かは決められませんが、
「我が城」+「我が敷地」=「我が資産」のような呪縛から解き放たれると、
住まいに対する価値観が変わり、選択肢が広がると思うのです。


住まいや住まい方の選択肢が多様になれば、
人生も楽しくなると思うのですが、大げさでしょうか・・・


「我が家」+「我がまち」=「我が生活」=「我が人生」。