「プロポーション」。

英語では、[proportion]


goo辞書によると、


(1)釣り合い。調和。均整。
「―のとれた体」「―がいい」
(2)割合。比例。


辞書の意味にもあるように、人間の体を表現する時に
よく使う言葉ですが、
建築の世界でも頻繁に使われる言葉です。


私も何となく口にすることがありましたが、
昨年の秋、奈良へ行って正倉院の姿を正面から見たときに、
「プロポーションのいい建物とはこういうものを言うんだ」
と改めて思い知らされました。


眺めているだけで妙に落ち着くんですよね、何故か。
安心感があり、安定感がある。
しかも、そこに機能的な要素も満たされている。


そんな建築をつくるのは簡単なことではありません。
建築士の端くれの私でも、その難しさはよく分かります。


吉備路を走り、五重塔を眺めたときの安心感ややすらぎ感も
そのプロポーションの良さから生まれるのだと思います。


建築や不動産、そして都市計画に携わるすべての人たちが、
もっとこの「プロポーション」を意識すれば、
もっと街並みは美しく心地良くなるはずです。