まちづくりしかない

いまさら言うまでもなく、
日本は世界でもトップレベルの豊かな国です。


「衣」「食」「遊」だけでなく、
最近は「住」も以前と比べると豊かになってきたと思います。


住まいに対するこだわりが強まって、
需要が多様化してきたからでしょう。
個々の住宅の善し悪しは別にして、とても良い流れだと思います。



しかしながら、豊かと言われこの国のまちなみはどうでしょう?
外国で出会うような、美しく、ワクワクするような
まちなみや家なみに遭遇することはめったにありません。


我が「城」だけを考えていては、まちは混沌としてしまいます。
この国のまちなみは、個人の欲望と経済原理に
支配されてしまっているように感じます。


この国にも、独自の世界に誇るべき美しいまちなみがあったのです。
もちろんその当時のままのまちなみが現代にマッチするわけではないですが、
戦争で破壊されたまちを以前のまま復旧した国もあるといいます。


私はつねづね、まちなみや家なみ、
そして住まいはその国の文化であり、
そしてそこに暮らす人たちの価値観を表すものだと考えています。


浮ついていない、どっかり腰の据わった、
長続きする「ユタカサ」をこの国にもたらすには、
まちづくりしかない、と思っています。


まちなみを形づくるハードの面でのまちづくりです。


美しいまちなみや家なみは、
ひとの心を豊かにし、生活を豊かにし、
国を豊かにすると思うのです。



建築・不動産・いえづくりを通じて
まちづくりをしていきたいと考えています。